生きたビフィズス菌の投与が、加熱処理や超音波で破壊したビフィズス菌の投与よりもアレルギーの抑制には
有効であることが、卵アレルギーのモデルで確認されている。
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生きた乳酸菌が腸管内で繁殖して他の有害菌の
繁殖を抑制することが有効だったと思える。
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腸管の透過性はアレルギーの発病と密接な関係がある。LrGG 株と reuteri 株を混合してアトピー性皮膚炎の
子どもに6-41週間経口投与すると、腸管の透過性を抑制してアトピー性皮膚炎も改善された。この実験結果 はアトピー性皮膚炎児において、プロバイオティクスが腸管透過性を抑制することを示唆している。食物アレル ギー以外でも消化管バリア機能の改善による腸管 膜透過性の抑制は種々の病態に応用できる可能性がある。
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プロバイオティクスのアレルギー疾患予防効果が菌と宿主の直接的な相互作用によるものであるとすれば、乳
児期早期がまだ成熟途上にある腸管膜免疫細胞に作 用してその成熟を助長するために最も重要な期間である ことがうかがえる。
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だからこそアレルギー予防のほとんどの効果が乳幼児期に観察されている。
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