特定の腸内細菌は協同性タンパク質を増やし、その結果アレルゲンへの経口耐性が獲得されるとの知見もあります。
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以上より、
ある種の腸内細菌がレギュラーT細胞の調整に関与し、アレルギー体質とアトピーの発病を抑制することが示唆 されます。
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妊娠中と乳児期早期に乳酸菌サプリメントを投与することで、赤ちゃんと子どものアトピー性皮膚炎を予防でき
るかどうかには、現在もなお反対意見が残っています。
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乳酸桿菌 LGG を妊娠中と乳児期に投与することで、2
才時点のアトピー発病を予防でき、この効果は7才まで持続することが医学的に確かめられています。
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しかしな がら、喘息とアレルギー性鼻炎には予防効果は有りませんでした。 .
また別の報告では、アシドフィルス菌(LAVRI-A1)を投与してもアトピーの有病率と重症度は変わりませんでし
たが、1才時点でのアレルギー過敏性検査は改善しました。
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これらの相反する実験結果は、赤ちゃんへのプロバ
イオティクス乳酸菌のサプリメント投与がアトピー予防効果があるかどうかを、一層詳しく検証する必要があること を示しています。 .
今回の実験では私たちは、妊娠中と乳児期にビフィズス菌とアシドフィルス菌を投与して、アトピー性皮膚炎の
発病と食物アレルギーの発症を予防できることを確かめました。