小児におけるアレルギー疾患とASDとの関連を調査

本研究は小児19万9,520人〔平均年齢10.21±4.41歳、男児10万2,690人(51.47%)〕という大規模集団で実施され、米国小児におけるアレルギー疾患とASDとの関連を調査した。
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ASDは、医師または医療専門家によって診断されている。
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この調査集団において、食物アレルギーは8,734例〔4.31%(加重有病率、以下同)〕、呼吸器アレルギーは2万4,555例(12.15%)、皮膚アレルギーが1万9,399例(9.91%)、そしてASDは1,868例(0.95%)で診断された。
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そして、ASD児におけるアレルギー疾患の有病率は、食物アレルギーが11.25%、呼吸器アレルギーが18.73%、皮膚アレルギーが16.81%であり、非ASD児(それぞれ4.25%、12.08%、9.84%)と比較して高いとされている。
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さらに、この関連は、幾つかの交絡因子(年齢、性、人種/民族、家族の教育水準、家族所得の水準、居住地域、その他のアレルギー症状)で調整しても依然として有意だった。
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結果として、ASD児は非ASD児と比較して、食物アレルギーがオッズ比2.29(95%CI 1.87~2.81)、呼吸器アレルギーのオッズ比1.28(同 1.10~1.50)、皮膚アレルギーのオッズ比1.50(同 1.28~1.77)であり、それぞれ有意に高値だった。
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記事転載
東京慈恵会医科大学葛飾医療センター小児科 堀向健太様