腸内細菌を使うアトピー発病のブロック方法を完成するまでの期間に私が一番熱心に手掛けたのは漢方薬を使った治療法でした。漢方薬は全身のバランスがどのように崩れているかを陰陽虚実の類証診断で判定します。アトピーに効く漢方薬と言うのが有るわけではなく患者さんがどのような原因でアトピーになっているかを外から診る所見で判定して生薬の組み合わせを考えます。体質改善と表現する人もいますが体質でなく体の方向性を正す治療だと考えています。こどものアトピー性皮膚炎の治療にも漢方薬は証が合えば劇的な効果が現れることが少なくありません。今までの治療の中で乳幼児のアトピー性皮膚炎には血液の循環を直す理血剤が有効なケースが多いことにも気付きました。ブロックできずに発病してしまったアトピー児には漢方治療は有効な方法だと考えています。漢方治療の中から発病原因に適した治療法を探る努力が続きアトピーを血液の病気だと考えることから今日の腸内細菌でのアトピー予防法が発見されました。